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猛チャージの前半から「もっと上を」 久常涼は最終日に松山英樹と2サム同組

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◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(18日)◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609yd(パー71)

朝のバルハラGCは、コース全体を覆うような深い霧が立ち込めていた。今日は晴れて気温が上がる――。そんな予感がする天候だった。実際に久常涼がスタートした午後0時過ぎは今週に入って初めてというほど気持ちのいい快晴。汗ばむ陽気の中を10番から出た。

「結構思い通りのショットが多かった。調子自体も悪くない」。キャリア2戦目のメジャーで初めて予選を通過し、大舞台でつかみとった週末のプレーを存分に楽しんでいるようだった。11番(パー3)、7Iで打った球があと少しでホールインワンというスーパーショット。グリーン周りを囲むギャラリーから大歓声が起きた。「やっぱりこれだけ多くのギャラリーさんがいる中でプレーできるのは気持ちいいですね」。目の肥えたファンからたたえられるのはやはり心地いい。

13番で5.5mを決めると、15番、16番とチャンスメークを続けて怒とうのバーディラッシュ。初日にボギーを打った18番(パー5)も、しっかり2日連続のバーディでリベンジを果たした。ハーフ「31」で折り返し、気付けばリーダーボードの上位に食い込んできた。

どこまでスコアを伸ばしていくのか。ワクワクしながら迎えた後半は一転、ガマンの展開に。折り返して1番でボギー。4番でバーディも、続く5番で再びボギーを喫した。上がり2ホールのバーディパットも決められなかった。「前半はすごくショットも良かったですが、後半、ちょっと力尽きちゃいました。実力不足というか、これだけ前半でいいスコアが出ていたので、もっと上を目指したかった」と唇をかんだ。

今週の自己ベストとなる「67」でも、本人の満足度は高くない。というのも、今回は思い描いていたようなメジャーのハードなセッティングではないからだ。「グリーンが全体的に軟らかいのは、メジャーではたぶん珍しいですよね。雨が多かったのも、僕にとってはだいぶプラス。こういうセッティングなら、もう少し上を目指さないと」。フェアウェイは打ち慣れている高麗芝で、アイアンの距離感も作りやすい。メジャーとはいえ、もっと伸ばせる感覚があるからこそ、もどかしさが先に立つのだろう。

最終日は現在107位のフェデックスカップランキングを押し上げていくチャンスでもある。「今日と同じような感じで、伸ばせるような展開に持っていきたい。最後までしっかりメジャーを楽しみたいです」。期せずして、PGAツアーの先輩・松山英樹と2サム同組となった。普段から一緒に練習ラウンドを回る間柄。胸を借りるつもりで、存分に楽しんでほしい。(ケンタッキー州ルイビル/服部謙二郎)

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